フルリモート起業家が語るテレワークの欠陥とソリューション

合田翔吾(ごうだ・しょうご)。1986年生まれ。小学生の頃から兄のPCでプログラミングを開始。筑波大学にて、音響計測の研究で工学修士を取得。修了後はシュルンベルジェ株式会社にソフトウェアエンジニア・アーキテクトとして従事。その後、同僚と株式会社Parasolを共同創業。現在は「すべての人にテレワーク という選択肢を」をキーワードに、テレワークソリューションの開発を行う株式会社GOWiDE(ゴーワイド)を創業。

最初にGOWiDE社とXchat(クロスチャット)についてお話ししていただけますか?

弊社は「すべての人が、好きな場所でくらし、好きな人とすごし、好きな仕事をする。そんな世界を創造していく。」というミッションを掲げたIT企業です。

GOWiDEはテレワーク導入・利用を支援するためのテレワーク 専門メディアであるシゴトバ(https://shigoto-ba.com)の運営のほか、現在はXchat(クロスチャット:https://cross-chat.app)という分散チームにおけるコミュニケーションツールの開発をしています。

そもそもなぜ起業されたのですか?

もともとはシュルンベルジェという企業で音波によって石油を探し、その情報を処理するソフトウェアを開発していました。シュルンベルジェでは世界中の開発センターと連携して製品の開発をするため、グローバルな環境の中、分散チームで働くことにやりがいを感じていました。7年ほど勤めたところで、もっと新しい技術に触れたいと感じるようになっていました。

ちょうどその頃、趣味で友人と作ったiPhoneアプリがきっかけとなり、Webメディアの会社を共同創業することになりました。

一方、そんな時に子供が生まれたり、妻が転職をしたりして忙しくなり、家で家族と過ごす時間を増やしたいと強く感じるようになりました。理想の環境を模索する中で、テレワークの選択肢を見つけましたが、テレワークは「特別待遇」と思われがちで利用者は肩身が狭い環境であることに気づきました。

そこで、世の中の全ての人が必要な時に気兼ねなくテレワークで働ける環境を創りたいと思い、株式会社GOWiDEを創業しました。

家族が増えたというのが大きなキッカケなんですね。

そうですね。私の場合は、子どもが生まれたことが大きなきっかけでした。そして、自分自身の経験を通して、実はテレワークは子育てや介護に限らず、様々な事情の人が助かる制度なのではないかと可能性を感じました。テレワークをすることで、通勤が必要なくなるため、可処分時間を増やしつつ、仕事に縛られずに住む場所を選べます。

しかし、現状日本では、テレワークをすると社員がさぼるのではないかという不安や、コミュニケーションへの懸念を含め、企業としてはリスクや環境整備の初期コストが大きくなるなど様々な理由で浸透していません。それなら自分がこれらの課題を解決するしかないと思い、始めました。

なるほど。テレワークを促進するときに、色々と手段があるなかで、今のXchat(クロスチャット)という形に行き着いたのはなぜですか?

もともとテレワークをすると生産性が下がると言われていて、その原因がコミュニケーションの欠如にあるというのは、調査の中でわかってきました。

テレワークをしていると、リアルタイムでコミュニケーションが取れなくても、そのままなんとなく業務をすすめてしまいがちです。

しかし、ちょっとしたことの確認をスルーしてしまい、それが蓄積することでプロジェクトの遅延を引き起こし、信頼関係に亀裂が入るなど、問題が発生してしまう事が多くあります。そこを解決できるリアルタイムのコミュニケーションツールを作ろうと思い、出来たのがXchat(クロスチャット)です。

確かにテレワークだと、ちょっとしたことはわざわざ聞かないことが多そうですね。合田さん自身は、どういった働き方をされていますか?

現在、弊社社員は5人いて、全員フルタイムでテレワークをしています。社員は基本的にはそれぞれの家で働いています。私は役職の関係もあってモバイルワークといって、色々な場所を移動しながら仕事をしています。

ということはオフィスは持たれていないのですか?

そうですね。社員には、好きな場所で働いてもらっています。

コワーキングオフィスは2ヵ所契約しています。また、カフェでコーヒーを飲みながらリラックスして作業することもあります。他の方がどのようにテレワークをされているのかを知るために、色々な場所で働くようにしています。

本当に場所に囚われていないですね。テレワークをして感じたメリットって何ですか?

移動時間が無くなることでストレスが軽減されることですね。自分が集中したいことに集中できて、大事なことにより時間がとれるようになる事が大きなメリットです。

家族のためでも、趣味のためでも、新しいことを始めるためにでも、それぞれの人の大事なことに時間を使えます。私自身もテレワークを始めて、家族と過ごす時間をより多くとることができています。

逆にデメリットはありますか?

あります(笑)

これはメリットの裏返しなのですが、私の場合は、移動する時間って頭を使う時間から解放されて、”体を動かし頭を休めることができる時間”でもあります。それが無くなってしまうと、仕事の間の休憩時間が取りづらくなってしまいます。一旦仕事から離れることで、新しいアイデアが生まれたり、トータルの生産性が上がったりします。テレワークにおいて、自分で意識的に休みをとれるかは、大事です。

確かに時間を忘れてしまいそうですね、GOWiDEの今後の展望を教えて頂けますか?

はい。テレワークを実施する際に、コミュニケーションの質により生産性が下がっていると認識できている企業は意外と少ないです。まずは、そこに気づいてもらうためにも、どういった問題をXchatがどう解決できるのかという情報を集めて顧客に提案をしているところです。

長期的には、コミュニケーションのシーンごとに適切な技術を使って人と関わることができる環境を構築したいと考えています。

例えば、ちょっと会話がしたい時にはXchatで話して、もっとがっつり話したくなったら、そのままビデオ通話に集まる、という流れがワンストップでスムーズにできるようになると、テレワークはより一般的になっていくでしょう。

みなさんの移動時間を減らし、より有意義な時間の使い方ができるようにしていきたいです!

–楽しみにしています。今日はありがとうございました。

ありがとうございました。

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